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湯灌について

湯灌(ゆかん)は、私が葬儀業界に入った頃(平成5年)は、ほとんど見たことも聞いたこともなかったです。  いわゆる葬儀の歴史を書いた本には、『昔から遺族によって、水に湯を入れて適温にした・・・・』などと書いては有りました。

バブル経済自体は崩壊したと言われて、株価や不動産価格などは下がってきていたと思いますが、葬儀業界はまだまだ高額な祭壇を主力に販売して、豪華で利便性の高い式場をどんどん建設していました。

おそらく平成7・8年頃に、大手互助会系葬儀社が導入したのが、尾張地区での始まりだと思います。  それまでの「納棺」(棺に故人を収める行為)に変わって、売上を作りながら 担当者が現場を離れることが出来る湯灌は「故人様が綺麗な体に清められて・・・・」などの言葉と共に、広まっていき 徐々に「湯灌専門業者」(移動式浴槽を備えた車で、湯灌を専門にされる方々)も新しく開業され、ほとんどの葬儀社でオプションや、高額な葬儀プランへ組み込まれていきました。

弊社も「湯灌業者」にはお世話になっておりますし、お客様の依頼があれば可能です。  しかし、金額的に8万8千円(税込み)は、弊社のような葬儀社ではあまり依頼されるには重い金額であり、簡易式の「着せ替えと体を拭く」タイプも、それほど依頼はないです。

また、よくお聞きするお客様の声として「病院・施設で、綺麗にしていただいたし、好きな服も着せてあります」 などあります。