お知らせ
「ホスピス」にお迎えの時に感じること
霊柩車会社に勤めている時に、キリスト教系の病院へ亡くなられた方をお迎えに行った時に感じたことの話です。
その当時は「ホスピス」を知らなくて、ホスピタルの読みが違うくらいに思っていたのですが、病院(?)に入ってみると明らかに雰囲気が違う感じで、高齢者用の看護師・医師が常駐している集合住宅のように思えました。 廊下は広く・入り口などは豪華ではなく一般的なマンションのようで、全ての調度品がアースカラー系(土や木などの自然の色合い)で統一されて、病院のイメージの真っ白とか消毒アルコールの匂いなども無くて、入院する施設には見えなかったです。
ナースセンターはありましたし、医師もいらっしゃいましたが、他の病院のような厳めしい・寂しくなる雰囲気は少なく、ご遺族も悲しいけれども和やかさを滲ませていたように感じました。 そして、多くの看護師さんと担当らしい医師の方がお花(3・4本くらいの小さな束)を胸に乗せてあげたり、聖書を読んであげているのは、すごく良いことをされていると感じました。
それから個人が好んでいた服(ワンピースだったと思います)を、着せられていて、浴衣では無いことは「故人・ご家族の意向を尊重している」のではないかと感じました。
初めて行った時から20年以上になりまして、他の病院にもホスピスが作られて、おそらく多くの方に安らかな時間を提供していると思いますが、最後まで治療を続けることだけが正解ではないのではと思うようになりました。 人間らしい生き方とは、最後を迎えることにも当てはまるのかもしれません。