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個性的なお供えもの

葬儀業界に入って約30年ほどですが、様々なお葬式に関わらせていただく中で、お供え物が印象に残ったお葬式もありました。

定番に近いかもしれませんが、小さい頃からのお写真が、入学・卒業、就職、結婚、出産、育児、旅行、子供の結婚と孫の誕生、、、などなど人生の節目のお写真が飾られて、それを見ながら「これは〇〇の時だね」「この小さい赤ちゃんが、今では・・」などと、故人を中心とした血族の絆のお話がたくさん聞けることがありました。

愛用していた釣り竿と仕掛けなどの道具一式を、生花祭壇に組み入れて大好きだった釣りの写真と合わせて、故人様の為に「何が喜ぶだろう?」とご遺族が考えて決めたお話をお聞きして、元気になったら海に行く約束をしていたのは、心に響きました。

故人様が趣味で作成していた、完全に手作りの木製日本海軍空母の模型は、かなり大きくて1.6メートルくらいの長さと、50センチくらいの高さで、参列された方々も「手先が器用だった」・「昔から模型は好きだったけど、ここまでの作品はビックリした」など、学生時代などのエピソードもご遺族とお話しされていました。

本物の御筝をお供えされて・お棺の中にも入れられた方も有ります。 プラスチックなどは外して、本体(?)部分だけでしたが、高齢になっても時折弾く姿を思い出しながら、お孫様・子供様方が語り合っていました。