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棺のあれこれ
現在の棺は寝棺タイプという故人様が寝ている状態で入ることになる棺です。 材質は火葬が可能な木材系が主流で、変わり種で段ボールなどもありますが、ほとんどがベニヤ板を既定のサイズ(長さ6尺~ 幅2尺弱~ 高さ2尺弱~)を中にご遺体が入っても壊れたりしないような強度で作られています。 一昔前は、彫刻を棺の蓋や左右・前後の面に入れたタイプ、彫刻に彩色や金を張ったりしたタイプ、無垢の木を使用した(木の種類は桐などの軽いモノから桜など重いけれど香りが良いものなど様々です)かなり重くて高額な棺 、弊社も使用している布を全面(下部分は無いです)に貼られたタイプ・柄はほぼ無地のような地味なモノやペイズリー柄やヘリンボーン、花や草木を織り込んだデザインなどかなり種類はあります。 また、最近は無くなったかもしれませんが漆で仕上げられた螺鈿細工や金蒔絵の和式家具のような高級品もありました。
葬儀屋が早桶屋や輿屋などと言われていた時代は、故人の身長などに合わせてその日に棺(座るタイプが昔は多かったと思います)を作成したそうです。 桶の形や箱型など地域によって差があったのではないかと思います。 土葬の場合も棺がいつまでも残ることは困りますので、ある程度は土に還りやすい木を選んでいたか加工性を重視した材料を選んでいたと思います。
更に以前の時代ですと、有名な古墳などには石棺が多く 土器を棺にしていた時代(場所によってかも?)もあるそうです。 現在でも残っている現物や一次資料はかなりの有力者の方の棺ですが、古墳などは発掘の許可が下りないことが殆どだそうで、実はあまり調べられていないそうです。