お知らせ
葬儀での着物
現在の葬儀では、男性の正式な礼装としての和装をされることは、ほとんど見かけません。 いわゆる社葬や有名人の葬儀、宗教的に有力な方の葬儀などでないと着られないでしょう。 女性に関しても、和装(紋付の黒染)を着て参列される方はかなり少なくなりました。 喪主や遺族の場合でも洋装を選ばれる場合が多いです。
理由は、おそらく和装離れが一番だと思います。 葬儀で着ていらしても初七日には洋装に着かえる方が殆どでしたし、普段から来ていないので慣れていないから疲れる・着崩れする・女性の場合は髪を結う・着付けが必要 など葬儀とはいえ我慢して着ても大変な思いをするのはご本人ですので。
また、故人様には以前は帷子(白い一重の着物・浴衣のような感じ)を必ずと言っても良いくらい着せ替えを希望される(?)方が多かったのですが、現在ではパジャマや寝巻のままでも良い方や、故人の気に入っていた服に着かえることを希望される方が増えてきました。 着せ替えが難しい場合いは、副葬品として棺に入れることも可能です。
日本の伝統的な衣服としての着物は、普段多くの方が着ることは無くなりましたが、儀礼として着られる方や仕事がら着られる方、ご趣味として愛用される方はいます。 葬儀としては儀式になるのですが、家族葬や直葬が多くなる中で格式や人目を気にされない葬儀が重視されてきています。 ご遺族の負担が少しでも軽くなる選択で良いと思います。