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金ピカ霊柩車を見なくなった

私が霊柩車の専門会社に入社した当時は、バブル経済の終わりごろで、葬儀業界は売り上げは右肩上がりで、葬儀専用式場・葬儀専用ホールなど葬儀社も更に大きくなるためにドンドン投資をしている時期でした。

葬儀自体は、一般葬と現在は言われている「ご近所・社会的な関係・親戚などに参列していただく葬儀」が当たり前であり、祭壇や表飾り(大きな名前の看板や庭を模したモノ、樒を塔のようにした飾りなど)も、大きくて、豪華なであることは故人を弔うのに必要だと、当時の人は思っていたので、葬儀社にとって良い時代だったと思います。

また、寺院を借りての社葬なども派手で金額も一千万円単位の葬儀がありました。 お寺様へのお布施や戒名料なども、噂ですが100万円をポンと払う人もいたそうです。

そして、霊柩車も「派手・豪華・高級感」のある屋根を載せた金ピカの霊柩車が主流であり、洋型霊柩車やリムジンタイプの霊柩車はキリスト教などの場合や、車に拘る方の葬儀くらいしか依頼は無かったです。 また、金ピカ霊柩車とデザインは同じで真っ黒な黒檀霊柩車(こくたんれいきゅうしゃ)というのも、ありまして、地味な色ですが金ピカ霊柩車よりも高額でした。

しかし、失われて10年などと言われる時代を過ごす中で、葬儀は徐々に家族葬と言われる、血縁者と家族だけが参列する葬儀が増えていき、葬儀へ金額を掛けることが正しいと言う価値観は薄れていっています。 また、新しく建てられた火葬場は「屋根付き霊柩車は禁止」となる場合が多く、目立つ上に霊柩車だと一目でわかるのは、喪主・遺族様にとってあまり嬉しくないことになりました。

現在でも金ピカ霊柩車は存在していますし、依頼することは出来ると思いますが、派手・豪華・高級感などを葬儀に求めることが少なくなっていくので、徐々に台数を減らしています。